『今夜、すべてのバーで』中島らも

親父からの手紙を思い出した。 『今夜、すべてのバーで』中島らも 薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような…。アルコールにとりつかれた男・小島容が往き来…

『やがて海へと届く』彩瀬まる

ちゃんと次も読まなきゃいけない。 『やがて海へと届く』彩瀬まる 一人旅の途中ですみれが消息を絶ったあの震災から三年。今もなお親友の不在を受け入れられない真奈は、すみれのかつての恋人、遠野敦が切り出す「形見分けをしたい」という申し出に反感を覚…

『R帝国』中村文則

ちゃんと一気読みしたかった。 『R帝国』中村文則 舞台は近未来の島国・R帝国。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。だが、何かがおかしい。国家を支配する絶対的な存在″党″と、謎の組織「L」。やがて世界は、思わぬ方向へと暴走していく――…

『アシンメトリー』飛鳥井千砂

思ってた以上に面白かった。 『アシンメトリー』飛鳥井千砂 結婚したい女。自由を選びたい女。結婚という形を選んだ男。好きな人と結婚したい男。非対称な男女4人の結婚と恋愛を描いた、長編恋愛小説。(Amazonより) もっと結構甘い感じかと思ったらなかな…

『アンマーとぼくら』有川浩

これも良かったなあ。 『アンマーとぼくら』有川浩 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何か…

『風味絶佳』山田詠美

名作今更。 『風味絶佳』山田詠美 「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。恋の妙味を描く珠玉の6篇。20年目のマイルストーン的作品集。谷崎賞受賞。(Amazonより) 『ぼくは勉強ができない 』で革命起こしてくれた作者。 恋愛の短編集だけど、…

『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』嶽本野ばら

名作今更。 『下妻物語』嶽本野ばら 四方八方田んばだらけの茨城県下妻。そんな田舎で浮きまくりのバリバリロリータ少女・桃子は、大好きなお洋服欲しさに始めた個人販売で、これまた時代遅れなバリバリヤンキー少女・イチコと出会う。見た目も趣味も全く違…

『東京ロンダリング』原田ひ香

別に原作ではなかったけど面白かった。 『東京ロンダリング』原田ひ香 変死などの起こった物件に一ヶ月だけ住み、また次に移るという奇妙な仕事をするりさ子。心に傷を持ち身一つで東京を転々とする彼女は、人の温かさに触れて少しずつ変わっていく。(Amazon…

『ミッドナイト・バス』伊吹有喜

この人の作品を30歳前後で読み始めて本当によかった。 『ミッドナイト・バス』伊吹有喜 東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった――。 父親と同じく、東…

『昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉

不思議な読み心地だ。 『昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉 7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れて…

『レヴォリューションNo.3』金城一紀

高校生の時に読みたかった。。 『レヴォリューションNo.3』金城一紀 OK、とりあえずやってみますか。オチコボレ男子高3年生の僕たち。武器はMoney、Penis、頭脳、上腕二頭筋、そして努力――。(Amazonより) 『GO』は人生で一番大事な本だし、『フライ、ダデ…

『ココ・シャネルという生き方』山口路子

いつ買ってあったんだろう。 『ココ・シャネルという生き方』山口路子 孤児院で育ち、自力で富と名声を手にした世界的ファッションデザイナー、ココ・シャネル。「働く女の先駆者」シャネルのゴージャスな恋愛、仕事への情熱を、「嫌悪の精神」に富んだ「シ…

『高円寺純情商店街』ねじめ正一

ルーツを学ぶ。 『高円寺純情商店街』ねじめ正一 高円寺駅北口「純情商店街」。魚屋や呉服屋、金物店などが軒を並べる賑やかな通りである。正一少年は商店街の中でも「削りがつをと言えば江州屋」と評判をとる乾物屋の一人息子だった――感受性豊かな一人の少…

『みかづき』森絵都

これも今年ベスト入りそう。 『みかづき』森絵都 昭和36年。放課後の用務員室で子供たちに勉強を教えていた大島吾郎は、ある少女の母・千明に見込まれ、学習塾を開くことに。この決断が、何代にもわたる大島家の波瀾万丈の人生の幕開けとなる。二人は結婚し…

『新章 神様のカルテ』夏川草介

本屋で見つけた時のニヤつきの止まらなさ。 『新章 神様のカルテ』夏川草介 320万部のベストセラー、大学病院編始動 信州にある「24時間365日対応」の本庄病院に勤務していた内科医の栗原一止は、より良い医師となるため信濃大学医学部に入局する。消化器内…

『四十九日のレシピ』伊吹有喜

実写超えてきた。 『四十九日のレシピ』伊吹有喜 熱田家の母・乙美が亡くなった。気力を失った父・良平のもとを訪れたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、生前の母に頼まれて、四十九日までのあいだ家事などを請…

『高円寺文庫センター物語』のがわ★かずお

ザ・高円寺。 『高円寺文庫センター物語』のがわ★かずお どれほどの夢を紡いできたのか?星屑まで売っているような小さな本屋だった。かつて“日本のインド”と言われた頃の高円寺に花咲いた日本一のサブカル本屋。そこには多くの才能が集い、店を盛り立てた。…

『芸人交換日記〜イエローハーツの物語〜』鈴木おさむ

どこかでナメてましたホントすいませんでした。 『芸人交換日記〜イエローハーツの物語〜』鈴木おさむ 結成11年目、いまだ鳴かず飛ばずのお笑いコンビ“イエローハーツ"。これまでコンビの今後について真剣に話し合うことを避けてきたふたりも、気がつけば30…

『決定版 一億総ツッコミ時代』マキタスポーツ

こんなに自分に当てはまりすぎて耳(目)が痛くなったの初めて。 『決定版 一億総ツッコミ時代』マキタスポーツ 自分ではなにもしないけれど、他人や世間の出来事には上から目線で批評批難。一般人がプチ評論家、プチマスコミと化している。身近な他人を見下…

『ぼくは勉強ができない』山田詠美

一生本棚に置いとく作品。 『ぼくは勉強ができない』山田詠美 ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ―。17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。勉強はできないが、女性にはよくもてる。ショット・バー…

『ホワイトラビット』伊坂幸太郎

久しぶりの伊坂幸太郎。やっぱり楽しいな。 『ホワイトラビット』伊坂幸太郎 楽しさを追求したら、こういう小説になりました。最新書き下ろし長編は、予測不能の籠城ミステリーです! 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能…

『スイート・マイホーム』神津凛子

最悪で最高。 『スイート・マイホーム』神津凛子 長野の冬は長く厳しい。スポーツインストラクターの賢二は、寒がりの妻のため、たった1台のエアコンで家中を暖められる「まほうの家」を購入する。ところが、その家に引っ越した直後から奇妙な現象が起こり始…

『今はちょっと、ついてないだけ。』伊吹有喜

早くも今年ベストに入りそう。 『今はちょっと、ついてないだけ』伊吹有喜 人生に、敗者復活戦はあるのだろうか。かつて自然写真家として人気を博し、ある時、全てを失った男。失意の中、彼が一枚の写真を撮影したことで、蘇る想い。「見たことがない景色を…

『この世にたやすい仕事はない』津村記久子

この人芥川賞作家なのか。 『この世にたやすい仕事はない』津村記久子 「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問に、職安の相談員は、ありますとメガネをキラリと光らせる。隠しカメラを使…

『罪の余白』芦沢央

今更原点。 『罪の余白』芦沢央 高校のベランダから転落した加奈の死を、父親の安藤は受け止められずにいた。娘はなぜ死んだのか。自分を責める日々を送る安藤の前に現れた、加奈のクラスメートの協力で、娘の悩みを知った安藤は。(Amazonより) 作者の近年…

『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』白田

一気読み。 『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』白田 この場を借りて、ひとつの告白をさせていただきます。――府中三億円事件を計画、実行したのは私です。今なお語り継がれる未解決事件、完全犯罪として成立している事件の全貌を、みなさんにお…

『テレビ探偵』小路幸也

久しぶりのマイマスター。 『テレビ探偵』小路幸也 誰もがテレビに夢中だったあの頃、8時の時報と共にあいつらがやってくる!1969年、人気絶頂のバンド「トレインズ」のボーヤ葛西靖之(チャコ)は、個性的なメンバーたちに振り回されていつも忙しい。ある日、…

『トラペジウム』高山一実

今年2冊目。坂道好きとして。 『トラペジウム』高山一実 乃木坂46から初の小説家デビュー! 現役トップアイドルが、アイドルを目指すある女の子の10年間を描いた感動の青春小説! (Amazonより) 好きな作者や作品の影響の違いもあるんだろうけど、最初はひねっ…

『ボス、俺を使ってくれないか?』中溝康隆

2019年読み始め。 『ボス、俺を使ってくれないか?』中溝康隆 エンタメ小説に強烈な新人作家が登場! プロ野球界を舞台に12人の選手・監督・記者・ビール売り子ら崖っぷちな奴らが仕事や人生の理不尽をぶっとばす! 「俺の仕事場はプロ野球。もう戦力外だって?…

『図書館戦争』有川浩

なんで今まで読んでなかったのかな。 『図書館戦争』有川浩 2019年。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年。日本はメディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げていた。笠原郁は、図書特殊部隊に配属されるが……