ヒポクラテスの憂鬱

お盆はプリズンブレイクと飲み会で読めなかった。

 

f:id:sunmontoc:20170815194001j:plain

ヒポクラテスの憂鬱』中山七里

“コレクター(修正者)”と名乗る人物から、埼玉県警のホームページに犯行声明ともとれる謎の書き込みがあった。直後、アイドルが転落死、事故として処理されかけたとき、再び死因に疑問を呈するコレクターの書き込みが。関係者しか知りえない情報が含まれていたことから、捜査一課の刑事・古手川は浦和医大法医学教室に協力を依頼。偏屈だが世界的権威でもある老教授・光崎藤次郎と新米助教の栂野真琴は、司法解剖の末、驚愕の真実を発見する。その後もコレクターの示唆どおり、病死や自殺の中から犯罪死が発見され、県警と法医学教室は大混乱。やがて司法解剖制度自体が揺さぶられ始めるが…。(amazonより)

 

中山七里の読んだことないシリーズで前作読んでないけどすんなり入れた。

この人の医療ミステリーを何作も読んでいるけど、やっぱり専門性というか調査の濃さがすごい。どうやって取材してるんだろ。監修とか文献だけでこのレベルまで到達できるものなのか。

 

ストーリー自体はわかりやすくて章が進むにつれて明るみになっていく感じで、真犯人も割とすぐわかる。ただし、他の作品に比べて「法医学」というテーマに重きが置かれていて、人物描写は他のより薄いかな?という気も。古手川とか光崎についてもっと知りたかった(前作読んでないからかもだけど。。)

 

犯罪に関することでも、予算次第で真相を追求する機会を作ることができないってのが印象的だった。難しい問題だとはもちろん思うけど。

 

それにしてもラストはあまりにあっさりしすぎて後日談が欲しくなる。

 

 

ヒポクラテスの誓い (祥伝社文庫)

ヒポクラテスの誓い (祥伝社文庫)