『オー!ファーザー!』伊坂幸太郎

伏線多すぎじゃないか?

 

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『オー!ファーザー!』伊坂幸太郎

一人息子に四人の父親!? 由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。個性溢れる父×4に囲まれて、高校生が遭遇するは、事件、事件、事件――。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。(amazonより)

 

設定がまず面白いし、4人の父親の人物像の違いがわかりやすくて、由紀夫との漫才みたいな会話が読んでて楽しくなる。

 

ラストにかけて仕掛けてあった伏線をめっちゃ回収して、すげえ!ってなるんだけど、大容量すぎて消化不良で終わるエピソードもある。(お母さんの出張とか、オレオレ詐欺の件とか)でもそれ差し引いても、満足できるエンターテインメント性。リアルなランナウェイシーンとそれをした理由も良い。

 

信頼しているけどどこか呆れているような態度を取っていた由紀夫が、クイズ番組を見て泣いたシーンにグッときた。

 

p193くらいからの「頭の良さ」についての会話はなるほどってなる。ペーパーテスト的な能力だけでもダメだし、その能力はあっても損ではないって所も。

 

あるかもだけどできれば続編読みたい。鷹のイメージは完全に呂布カルマ。

 

 

オー!ファーザー (新潮文庫)

オー!ファーザー (新潮文庫)