『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

新規開拓の箸休めに。

 

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『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでも行け。希望のない、二択だ。

密告、連行、苛烈な取り調べ。
暴走する公権力、逃げ場のない世界。
しかし、我々はこの社会で生きていくしかない。
孤独なヒーローに希望を託して――。
らしさ満載、破格の娯楽小説!(amazonより)

 

最初に思ったことは、伊坂幸太郎の作品でこんなに胸糞悪い世界観・登場人物の話があるんだってこと。嗜虐性とか誰もが多少は持っている性質があまりにも高い?のに、狂っていることがあまり狂っていないように、当たり前のように書かれているので、地味にジワジワ気分悪くなる。

 

でもやっぱり途中からの連鎖性とか展開はさすが伊坂幸太郎って感じで、スカッとする部分もあるんだけど、最終的には善悪はっきりさせないところが、今後の自分たちが生きている世界でもあり得るんじゃないかって思わせてくれて不気味で良い。

 

真壁は登場した時から、いつもの作者の登場人物と比べると「あれ?この人はもっとこういう感じじゃないの?」って思うんだけど、最後はやっぱり。

 

『陽気なギャング』とか『チルドレン』とかとは一味違うの読みたい人にオススメです。

 

 

火星に住むつもりかい?

火星に住むつもりかい?