『ジャッジメント』佐藤青南

期待以上でした。

 

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ジャッジメント』佐藤青南

プロ野球チームの監督殺害の容疑で、戦力外通告を受けた投手が逮捕された。新人弁護士・中垣拓也のもとに弁護の依頼が舞い込む。容疑者はかつて共に甲子園を目指した球友、宇土健太郎だった。高三の夏、ある事件をきっかけに絶交した二人。脳裏には、ほろ苦い“約束の記憶”が蘇る。中垣は宇土の無罪を勝ち取れるのか?法廷サスペンスと青春小説が融合する傑作ミステリー。(Amazonより)

 

この作者は二冊くらい読んだことあって、面白かったけどどはまりした感覚はなかった。

でもあらすじを読んで「高校野球」×「法廷闘争」ってところに惹かれまくって。絶対面白いじゃん。

 

物語は過去(高校時代)と現在(裁判)で進んでいき、こういう形式では割と過去の出来事が繋がって現在が発展したり解決したりするイメージが強かったんだけど、この作品では過去の確執の理由が最後までわからず、むしろ現在が解決してもわからず、エピローグ的な場面でやっと判明してってのが新鮮だった。しかも冒頭部分をしっかり回収してて理由も素敵で見事でした。現在と過去をひとつの病気で繋いでいるのもすごかった。

 

法廷での論争も主人公である弁護人の反論が理論がクリティカルで痛快。トリックの暴露というよりも証人それぞれの矛盾点を露わにしている感じかな。

 

今作でかなり印象変わったので他の作品も読んでみよう。

 

 

ジャッジメント (祥伝社文庫)

ジャッジメント (祥伝社文庫)

 

 

 

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