『仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?』飯野謙次

思ってたのとはちょっと違かったけど勉強になった。

 

[飯野謙次]の仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

『仕事が速いのに、ミスしない人は、何をしているのか?』飯野謙次

「ミスしない」は、仕事の効率化&できる人になる、最短ルート!
ミスは、「しないほうがいい」というような軽いものではありません。
「ミスをしない」ということは、それだけで信頼感が高まり、あなた自身の「強み」になるのです。
失敗やミスを回避し、仕事を効率化するコツを本書で体得し、仕事の質とスピードを同時にあげてください。
ハイスピード&ハイクオリティの仕事はやがて、人生最高の楽しみになるはずです!(Amazonより)

 

自分がケアレスミスをしがちで、直属の上司がまさにタイトル通りの人だったので読んでみようと。

もっとライフハック的なコツが色々載っているのかと思ったら、それよりもそもそもの考え方の転換方法や理論的なものが多く、ほんとに理系的思考だなと感じた。

ミスをしたときに、「今後気をつけます」ではなんの改善にもならない。注意力では失敗もミスもなくすことはできない。

大切なことは、システムそのものを変えて「ミスが起こらない仕組み」に切り替えていくこと。

 

ミスは大きく4つに分類され、それぞれ対策が異なる。

  1. 注意不足
  2. 伝達不良
  3. 計画不良
  4. 学習不足
注意不足

「注意すべきタイミング」と「ダブルチェックの質」が全て。

作業が惰性になり、注意力が衰えたとしても、ミスにつながらないようにするには、どういう仕組をつくればよいか。または作業が惰性にならいないようにするにはどうすればよいか。

自分の仕事に落とし込むと、起案や決裁を回す前に書類に不備がないかの確認をすることを徹底する。また、書類作成の際には過去の事例をコピーして使っているので、不備があった際にはコピー元とそもそものテンプレ様式のどちらも訂正する。

伝達不良

暗黙知(言葉で表現できない知識)」を「形式知(知識として皆が共有しているもの)」に落とし込む。

指示されたことを「一段階ほぐして言い換える」力を身につける。

相手の言葉をそのまま引用するのではなく、自分流に言い換えてみる。表現の仕方を変えるだけで間違いが起こっていないかを瞬時に確かめられる。

メールを自分・他人に対する記録&管理ツールとして活用する。

実際の業務では、上司に判断を仰いだり取扱を相談することが多いので、アドバイスや支持を受けたら自分の口で言い直してみる。

計画不良

いつまでに、自分の持てる力のどのくらいをかけて実行するかを考える。

仕事を依頼された時点で、その仕事にどれだけの時間が掛かりそうかを考える。

計画をどう間違えたか、自分のリソース配分の何がいけなかったか、相手の何を思い違いしていたかを一つひとつ振り返る。

一つひとつの仕事に集中し、最短時間でミスなく仕事をこなすためにも、マルチタスキングはしない。しかし、「生み出す仕事」と「単純作業の仕事」のように脳の働かせ方が異なる仕事についてはセットで行って良い。

TODOリストを使って些細なことでも脳から追い出して管理・実行することを先日から始めた。

学習不足

不純であったとしても学習する動機と、学習を楽しむ工夫が必要。

 

以上のようなことを心がけ実践したとしても、うまくいかないことは必ず出てくる。その際にただただ努力をしていても何も良い方向に向かっていかない。目標を少しずらして様子を見てみる。何度も失敗したことをどうにか成功させたいときに必要なのは、「小さな諦め」。

またいくら気をつけていてもミスは発生する。その時に、同じミスがもう起こらない仕組みを編み出し、マイナスになった部分を取り戻すことを考えることが重要。この事例で挙げられていた船場吉兆赤福のエピソードはとても興味深かった。赤福は「自分たちがしてしまった不正を二度と繰り返せない仕組み」を作った。

また今後5G+AIの時代が到来し、人間が行っている業務は単純作業に近いものからどんどんロボットや機械に取って代わられてしまう。そんな時代に人間に求められるのは「何かを創り出す」仕事。失敗に対して原因を追求し対策を立てていくことは、そのまま自分の「創造性」を高めることにも繋がる。

 

日々の業務で「当たり前、大丈夫」と思いこんでいる些細なことから見直してミスが少ない信用される人間になる。

 

 

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?