『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』

食わず嫌いだった。

 

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『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』

三浦しをんの原作も面白かったし、染谷将太長澤まさみも好きだし、なぜ今まで観ていなかったか。

理由はひとつ、伊藤英明があんまり好きじゃなかったから。

 

海猿』が流行ってた頃も観たことがなく、同時期に同じような雰囲気の俳優で坂口憲二がいて、やっぱり『池袋ウエストゲートパーク』直系世代なので「ドーベルマン山井」最高てことでそっちのほうが好きで。あとスキャンダラスなイメージがあってなんとなく「なんか苦手だなー」って意識があった。

 

でも久しぶりに観てみたらどうですか。5年前の作品ってことはわかってるけど、色々な欲が強そうな感じが出てた若い頃からいい感じに年取ってて、田舎の頑固でガサツなでも筋は通ってる中年がハマってた。

染谷将太も信頼と実績の死んだ魚の眼で無気力な、でもきっかけ次第で没頭する若者がピッタリだった。

その他にも、マイジェネレーションアイドル長澤まさみを筆頭に、光石研西田尚美柄本明と好きな俳優がいっぱい出てて、ホント観てなかったのが馬鹿だった。長澤まさみのこういうサバサバした役も、柄本明の偏屈じじいも良かった。こういうわけわからない組み合わせの服着た爺さんほんとにいるよね。

 

矢口監督のこのシリーズは、上手くない若者が青春熱血要素多めで汗かきながら奮闘するってイメージだったけど、今作は林業というあまり日の目を浴びる機会が少ない仕事に焦点が合ってて、その生業にかける誇りや矜持が印象に残ってる。特に未来のために全ての木を伐採しきらず、自分たちではなく未来のために植林をするってところが連綿と続く時代を超えた思いやりと繋がりだと感じた。

もちろん、最初は訝しがってた荷台での歌を最後は主人公自ら率先して歌うシーンとかと、若者の成長みたいなものが伝わってきて良かった。

 

また、チャラついた意識高い大学生が来たときのムカつきからの爽快感は最高だった。あそこは、パッとやり甲斐や楽しみがイメージしづらい職業全般に共通しているところだと思う。

 

ラストまでかなり面白かったので、これからも週末はアマゾンプライムビデオ駆使して敬遠していた作品観まくる。

 

 

神去なあなあ日常

神去なあなあ日常

 

  

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2014/11/19
  • メディア: DVD