『バッテリー』あさのあつこ

面白すぎて速攻シリーズ読破。 『バッテリー』シリーズ あさのあつこ 「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才…

『正欲』朝井リョウ

もうあとには引けない。 『正欲』朝井リョウ あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づいた女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱…

『デートクレンジング』柚木麻子

アイドル小説って無条件に惹かれるよね。 『デートクレンジング』柚木麻子 「私にはもう時間がないの」 女を焦らせる見えない時計を壊してしまえたらいいのに。 喫茶店で働く佐知子には、アイドルグループ「デートクレンジング」のマネージャーをする実花と…

『毒島刑事最後の事件』中山七里

この中毒性と快感を待っていた。 『毒島刑事最後の事件』中山七里 刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。一を話せば二十を返す饒舌で、仲間内でも煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。…

『エンド・オブ・ライフ』佐々涼子

これも一生本棚入り。 『エンド・オブ・ライフ』佐々涼子 「死ぬ前に家族と潮干狩りに行きたい…」患者の最期の望みを献身的に叶えていく医師と看護師たち。最期を迎える人と、そこに寄り添う人たちの姿を通して、終末期のあり方を考えるノンフィクション。(…

『臨床の砦』夏川草介

一口に面白いとは言えないけれども。 『臨床の砦』夏川草介 緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作。「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見え…

『春、戻る』瀬尾まいこ

じんわり大切なことを教えてくれる。 『春、戻る』瀬尾まいこ 結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。どこか憎めない空気を持つその“おにいさん”は、結婚相手が実家で営む和…

『9月9日9時9分』一木けい

この全部が爽やかに終わらない読後感が癖になる。 『9月9日9時9分』一木けい 愛される快感と、「人」を想う難しさ――。バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、日本の生活に馴染むことができないでいた。そんななか、高校の渡り廊下で見つけた先輩に…

『国道食堂 1st season』小路幸也

やっぱこの人の作品はかけがえのない読書体験。 『国道食堂 1st season』小路幸也 お店の中にプロレスのリング?ちょっと田舎にあるけれど何を食べても美味しい食堂“ルート517”。そんな、ちょっと変わった店に通う人々の様々なドラマ。(Amazonより) 田舎の…

『いのちの停車場』南杏子

ラスト、ドキッとした。 『いのちの停車場』南杏子 東京の救命救急センターで働いていた、62歳の医師・咲和子は、故郷の金沢に戻り「まほろば診療所」で訪問診療医になる。「命を助ける」現場で戦ってきた咲和子にとって、「命を送る」現場は戸惑う事ばかり…

『その手をにぎりたい』柚木麻子

なんとはなしに読み始めたらすごく面白かった。 『その手をにぎりたい』柚木麻子 八十年代。都内で働いていた青子は、二十五歳で会社を辞め、栃木の実家へ帰る決意をする。その日、彼女は送別会をかね、上司に連れられて銀座の高級鮨店のカウンターに座って…

『犬がいた季節』伊吹有喜

久しぶりの伊吹有喜はやっぱりものすごかった。 『犬がいた季節』伊吹有喜 ある日、高校に迷い込んだ子犬。生徒と学校生活を送ってゆくなかで、その瞳に映ったものとは―。最後の共通一次。自分の全力をぶつけようと決心する。18の本気。鈴鹿でアイルトン・セ…

『相談の森』燃え殻

ちょっと読み始めたら手が止まらず一気読み。 『相談の森』燃え殻 人生相談の人気連載「燃え殻さんに聞いてみた。」待望の書籍化!悩みの一つ一つに、自身も迷いながら答えた「人生をなんとか乗りこなす方法」61篇。(Amazonより) 様々な悩みや相談に答えて…

『熱源』川越宗一

読み応え満パン。 『熱源』川越宗一 故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されなが…

『魯肉飯のさえずり』

読んでる最中も読み終わった後も魯肉飯食べたくなる。 『魯肉飯のさえずり』温又柔 ママがずっとわたしの恥部だった―「もしも、あたしが日本人ならと思う」就活に失敗し、逃げるように結婚を選んだ桃嘉。優しい台湾人の母に祝福されるも、理想だった夫に一つ…

『本屋さんのダイアナ』柚木麻子

子供も大人にも深く残る素晴らしい作品。 『本屋さんのダイアナ』柚木麻子 私の呪いを解けるのは、私だけ。「大穴」という名前、金色に染められたパサパサの髪、行方知れずの父親。自分の全てを否定していた孤独なダイアナに、本の世界と同級生の彩子だけが…

『愛されなくても別に』武田綾乃

新感覚だった。 『愛されなくても別に』 武田綾乃 時間も金も、家族も友人も贅沢品だ。「響け!ユーフォニアム」シリーズ著者が、息詰まる「現代」に風穴を開ける会心作!(Amazonより) 著者の作品を読んだことなかったけど、評判で気になって。 ここ数年は、…

『終点のあの子』柚木麻子

白でも黒でもない柚木麻子って感じ。 『終点のあの子』柚木麻子 プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、…

『暇と退屈の倫理学』國分功一郎

思ってたよりずっと面白かった。 『暇と退屈の倫理学 増補新版 (homo Viator)』國分功一郎 旧版『暇と退屈の倫理学』は、その主題に関わる基本的な問いを手つかずのままに残している。なぜ人は退屈するのか?―これがその問いに他ならない。増補新版では、人が…

『卵の緒』瀬尾まいこ

やっぱりこの人ものすごい。 『卵の緒』瀬尾まいこ 捨て子だと思っている小学校4年生の育生、妙ちきりんな母親、そのとぼけたボーイフレンド、不登校の同級生、血の繋がらない親子を軸に、「家族」を軽やかなタッチで描く。坊ちゃん文学賞大賞受賞作に書き下…

『なぎさ』山本文緒

言い表せないけど面白かった…。 『なぎさ』山本文緒 家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。同窓生夫婦二人は故郷長野を飛び出し、久里浜で静かに暮らしていた。佐々井は毎日妻の作る弁当を食べながら、出社せず釣り三昧。佐々井と行動を共にする…

『ドミノin上海』恩田陸

久しぶりのこの感じ。 『ドミノin上海』恩田陸 イグアナが料理されれば盗賊団が上海に押し寄せ、そこに無双の甘党が上陸。風水師が二色に塗り分けられ、ホラー映画の巨匠がむせび泣くと秘宝『蝙蝠』の争奪戦が始まった!革ジャンの美青年がカプチーノをオーダ…

『南方熊楠』唐澤太輔

この知らないことを学んでいく感覚、久しぶりだった。 『南方熊楠 -日本人の可能性の極限- 』唐澤太輔 百科事典を丸ごと暗記、二十以上の言語を解した、キューバ独立戦争参戦といった虚実さまざまな伝説に彩られ、民俗学、生物学などに幅広く業績を残した南…

『自転しながら公転する』山本文緒

文句なしの面白さだった。 『自転しながら公転する』山本文緒 東京で働いていた32歳の都は、親の看病のために実家に戻り、近所のモールで働き始めるが…。恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!誰もが心揺さぶられる、7年ぶりの傑作…

『ステージ・ドクター菜々子が熱くなる瞬間』南杏子

新たな医療ドラマを観た。 『ステージ・ドクター菜々子が熱くなる瞬間』南杏子 女医・菜々子が、市民会館のステージに立つ患者をサポート!「赤黒あげて、白とらない」末期癌のお笑い芸人が、人生最後の演芸会を企画。「屋根まで飛んで」白血病の少年が、音楽…

『メモの魔力』前田裕二

想像以上に奥深かった。 『メモの魔力』前田裕二 僕にとってメモとは、生き方そのものです。メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし…

『「うまく」「はやく」書ける文章術』山口拓朗

個人的備忘録。 『「うまく」「はやく」書ける文章術』山口拓朗 読んだその日から実践できる!文章作成のプロが伝授する、超・文章力上達法。メール、ブログ、Facebook、メルマガ、論文、セールス文、社内レポート、企画書…あらゆる文章がスラスラ書ける5つの…

『チア男子!!』朝井リョウ

珍しく完全なる青春だった。 『チア男子!!』朝井リョウ 大学1年生の晴希は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた。だが、負けなしの姉と比べて自分の限界を悟っていた晴希は、怪我をきっかけに柔道部を退部する。同時期に部をやめた幼なじみの一馬に…

『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦

久しぶりのこの世界観。 『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦 炎熱地獄と化した真夏の京都で、学生アパートに唯一のエアコンが動かなくなった。妖怪のごとき悪友・小津が昨夜リモコンを水没させたのだ。残りの夏をどうやって過ごせというのか?「私」が…

『ランチのアッコちゃん』柚木麻子

こういう魅力あったんだ。 『ランチのアッコちゃん』柚木麻子 屈託を抱えるOLの三智子。彼女のランチタイムは一週間、有能な上司「アッコ女史」の指令のもとに置かれた。大手町までジョギングで行き、移動販売車の弁当を買ったり、美味しいカレー屋を急遽手…