想像以上に奥深かった。
『メモの魔力』前田裕二
僕にとってメモとは、生き方そのものです。メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いていない「本当のメモの世界」へ、ようこそ。僕にとってメモとは、生き方そのものです。メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いていない「本当のメモの世界」へ、ようこそ。(Amazonより)
ここからは備忘録。
●メモは二種類
①記録のためのメモ
「過去のファクトを思い出す」という余計なことに思考の時間を割かないために、メモをする。
②知的生産のためのメモ
「人間にしかできないことに」集中するため、新しいアイデアや付加価値を自ら生み出すことを意識して
●メモの恩恵
①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
・構造化能力
議論の全体像が常に俯瞰で見られて、今どの話題を、どんな目的で(何に向かって)、どこまでは話しているのか、ということを(なるべく瞬時に)把握する力。
⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)
・「やばい」から2歩踏み込む
・言語化の過程で思考はどんどん深くなる。思考→言語→メモ
●「ファクト」→「抽象化」→「転用」
①インプットした「ファクト」をもとに
②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し
③自らのアクションに「転用」する
「ファクト」を書きっぱなしにしていては、そこから何も生まれない。必ず一度自分で書いたー少なからず「興味深い」と感じて、世界から自分が切り取ったーファクトをどこかで振り返ってそこからの気づきを「抽象化」する。そして、アクションに「転用」する。
・メモをとるときは、「緊急度」ではなく、「重要度」で色分けする
・「今日は時間がなくて、手紙が長くなってしまいました」(パスカル)
→時間がなくて十分な抽象化ができなかったから、手紙が回りくどく、本質から遠ざかり、長くなってしまった
●抽象化=具体的な事象の本質を考えること
・抽象化→他の具体に落とせる
・「思考を深める=抽象化」すると、再現性、汎用性が生まれる
・「世の中でうまくいっているもの」や「自分が素直にいいと感じるもの」を見たときに、素通りせずに、キャッチして抽象化してみる
●言語化能力→「言語化されていない深層意識」に目を向けてみる
●言語化がうまい人
①アナロジー力が高い
アナロジー:一見無関係なものの間に何らかの共通点を見つけて、結びつける思考法
②抽象的な概念に名前をつける力が高い
●自分を一歩引いて客観視する癖
・「我見」と「離見」:自分側の「我見」を「離見」と一致させていく
・離見を意識することで、全体の構造や、自分や物事に秘められた本質に気づきやすくなる
●メモによる自己分析
・意識の具体化×抽象化
①自分の意識に目を向ける(具体化)
②Whyで深掘りする(抽象化)
●モチベーション
トップダウン(逆算)とボトムアップ(熱中)、両方を併せ持つことが大事
●「SMART」:ゴール設定のチェック機構
Specific:具体的である
Measurable:測定可能である
Achievable:達成可能である
Related:関連性がる
Time:時間の制約がある
●自分と「アポ」をとる
夢を叶えるためには「緊急ではないけれど重要なもの」に向き合う時間をとることが大切。
●「ライフチャート」で人生を水平に捉える
「垂直方向のエピソードや価値観の深掘り」に「水平方向の全体把握」を掛け合わせる
●「未来において、過去のどの情報が重要になるか」なんて、実際に未来にならなければ判断できない。「明日何が大切な情報になるか」は今日はわからない。
●「時間をどう使うのか」というところで、自分の人生の勝算(人生のモチベーションの根幹に関わること)につながる選択をすべき。
ライフハック系かなと思ったら、それよりも更に奥深くまで書かれていて面白かったし、全く作者のこと知らなかったから個人的なエピソードも興味深かった。
もう一度ノートとペンを持ち歩く生活を始めよう。