『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

▶︎あらすじ

 「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説! 中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。(ブクログより)

▶︎感想

やりすぎまではいかない絶妙な加減の天才・主人公感と、彼女と繋がり惹き込まれていく人たちのやり取りが読み心地がよかった。

とりわけ親友の島崎が好き。脇役や見届け人のようで無意識に主役に影響を与えているところとか。

また、最後の篇で今までスポットが当たっていなかった主人公・成瀬の人間臭さやいい意味の弱さを感じられて、とてもグッとくる展開だった。

漫画の『めだかボックス』に通じる部分がある気がする。

人生で一番滋賀のことを考えた数時間。