2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『i(アイ)』西加奈子

やっぱこの人天才だ。 『i(アイ)』西加奈子 「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。ある「奇跡」が起こ…

『ひゃくはち』早見和真

天才でも双子でもヤンキーでも落ちこぼれでもない高校野球。 『ひゃくはち』早見和真 地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。付き合い出すずっと前、高校生のときに二人は出会っていたという。彼は、甲子園の常連…

『神さまたちのいた街で』早見和真

読んで良かった。。 『神さまたちのいた街で』早見和真 父が交通事故に巻き込まれたことをきっかけに、父と母は違う神さまを信じはじめ、ぼくの家族には“当たり前”がなくなった。ぼくは担任の先生に助けを求めたが、どうやら先生にも自分の正義があるらしい…

『天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム』知念実希人

深み増してく。 『天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム』知念実希人 天医会総合病院の看護師、相馬若葉から友人の殺害事件について相談をうけた天久鷹央と小鳥遊優。喜び勇んで謎の解明にあたる鷹央だったが、その過程で“事件から手を引く”と宣言す…

『マイ・ディア・ポリスマン』小路幸也

やはり至極の読みやすさ。 『マイ・ディア・ポリスマン』小路幸也 奈々川市坂見町は東京にほど近い古い町並みが残る町。元捜査一課の刑事だった宇田巡は、理由あって“東楽観寺前交番”勤務を命じられて戻ってきたばかり。寺の副住職で、幼なじみの大村行成と…

『ソロモンの犬』道尾秀介

道尾秀介、読まず嫌いしてたの後悔。 『ソロモンの犬』道尾秀介 秋内、京也、ひろ子、智佳たち大学生4人の平凡な夏は、まだ幼い友・陽介の死で破られた。飼い犬に引きずられての事故。だが、現場での友人の不可解な言動に疑問を感じた秋内は動物生態学に詳し…

『天久鷹央の推理カルテIII: 密室のパラノイア』知念実希人

エピローグでの期待感。 『天久鷹央の推理カルテIII: 密室のパラノイア』知念実希人 呪いの動画によって自殺を図った女子高生。男性に触れられた瞬間、肌に異常をきたす女性。そして、密室で溺死した病院理事長の息子…。常識的な診断や捜査では決して真相に…

『プリズム』貫井徳郎

勉強になった。 『プリズム』貫井徳郎 小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めの…

『天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 』知念実希人

より泥臭く。 『天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 』知念実希人 炭酸飲料に毒が混入された、と訴えるトラック運転手。夜な夜な吸血鬼が現れる、と泣きつく看護師。病室に天使がいる、と語る少年。問題患者の巣窟たる統括診断部には、今日も今日とて…

『ブックストア・ウォーズ(書店ガール)』蒼野圭

『書店ガール』の原題だと読み終わってから気づいた。 『ブックストア・ウォーズ』蒼野圭 27歳の亜紀は、大手出版社の編集者と結婚して幸せいっぱい、仕事も楽しくてたまらない。文芸書はもちろん、コミック、ライトノベル、ボーイズラブにも気を配り、売り…