2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年読書ベスト

毎年恒例年末総決算。 今年は現時点で158冊読了。自宅待機期間とかもあり過去最多。 ちなみに昨年はこんな感じ。 sunmontoc.hatenablog.com 今年は全18作品。1〜12は小説、13〜17はエッセイやノンフィクション、18はシリーズもの。 作家ごとに一冊、ランキン…

『万事快調(オール・グリーンズ)』波木銅

若さゆえの青臭さと勢いを凝縮した最高のエンタメ。 『万事快調(オール・グリーンズ)』波木銅 満場一致で第28回松本清張賞を受賞時代の閉塞感も、小説のセオリーも、すべて蹴散らす、弱冠21歳の現役大学生による破格のデビュー作このクソ田舎とおさらばす…

『ナナメの夕暮れ』若林正恭

人生のバイブルをもう一度。 『ナナメの夕暮れ』若林正恭 オードリー若林の6年間の集大成エッセイ 「おじさん」になって世界を肯定できるようになるまで書き下ろし17,000字!「明日のナナメの夕暮れ」収録恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフ…

『POP LIFE』RHYMESTER

さらに沁みるようになってきた。 POP LIFE アーティスト:RHYMESTER Ki/oon Sony キューン ソニー Amazon POP LIFE RHYMESTER ヒップホップ/ラップ ¥255 provided courtesy of iTunes 『POP LIFE』RHYMESTER 下町の方でタケノコのように伸びてく白い電波塔は…

『夜が明ける』西加奈子

読むのずっと楽しみにしてた。 『夜が明ける』西加奈子 直木賞受賞作『サラバ』から7年、本屋大賞第7位『i』から5年。西加奈子が悩み苦しみ抜き、全力で書き尽くした渾身の作品『夜が明ける』が、10月20日、ついに刊行。「当事者ではない自分が書いていいの…

『おまえなんかに会いたくない』乾ルカ

読み終わってもずっと心に残るものがある。 『おまえなんかに会いたくない』乾ルカ 北海道道立白麗高校・第二十七期卒業生3年6組の元クラスメートたちに、校庭に埋めたタイムカプセルの開封を兼ねて同窓会を開催するはがきが届いた。同窓会SNSも立ち上がり、…

『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2』ブレイディみかこ

ずっとこの子の成長を見ていたくなる。 『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2』ブレイディみかこ 「ぼく」は13歳になった。そして親離れの季節が――。80万人が読んだ「一生モノの課題図書」、ついに完結。13歳になった「ぼく」の日常は、今日も騒がし…

『パリの国連で夢を食う。』川内有緒

この年齢、このタイミングで読めてよかった。 『パリの国連で夢を食う。』川内有緒 チャンスを掴んだのは31歳の時。2年前に応募した国連から突然書類審査に合格との知らせが舞い込んだ。2000倍の倍率を勝ち抜き、いざパリへ。世界一のお役所のガチガチな官僚…

『硝子の塔の殺人』知念実希人

完膚無きまでの満足感。 『硝子の塔の殺人』知念実希人 500ページ、一気読み!知念実希人の新たな代表作誕生作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。ミステリ…

『ワラグル』浜口倫太郎

まんまとやられたな。 『ワラグル』浜口倫太郎 漫才師が挑む笑いと涙と戦慄の起死回生物語崖っぷちの中堅漫才コンビ、リンゴサーカスのボケ担当、加瀬凛太は、冬の寒空の下、絶望していた。年末の漫才日本一を決めるKOM(キングオブ漫才の略)敗者復活戦で敗れ…

『あの夏の正解』早見和真

面白すぎて一気読み。 『あの夏の正解』早見和真 「Yahoo! ニュース|本屋大賞 2021年ノンフィクション本大賞」ノミネート作品! コロナ禍で甲子園が中止になった夏。夢を奪われた選手と指導者はどう行動したのか。 「このまま終わっちゃうの」?2020年、愛媛の…

『蘇る変態』星野源

若林正恭に通じるものをしっかり感じる。 『蘇る変態』星野源 “ものづくり地獄”の音楽制作、俳優業の舞台裏から、エロ妄想で乗り越えた闘病生活まで。突然の病に倒れ、死の淵から復活した著者の怒涛の3年間。(Amazonより) 『いのちの車窓から』は読んだこ…

『妄想銀行』星新一

遅ればせまして。 『妄想銀行』星新一 人間のさまざまな妄想を取り扱うエフ博士の銀行は大繁盛。男子学生が抱く艶めかしい願望を預かり、反省のない被告に悩む弁護士に罪悪感を販売する。博士は順調に業務を遂行していたが――。現代社会への皮肉が効いた表題…

『NEW ERA』Dragon Ash

一年半ぶりにCDを買った。 『NEW ERA』Dragon Ash 当初、「エンデヴァー」と「NEW ERA」をそれぞれ聴いたときには、『THE FACES』の頃のような高揚感はあまり感じなかった。 だけど、配信開始になり作品として3曲を聴き、地上波や配信イベントでの演奏風景を…

『合唱 岬洋介の帰還』中山七里

こんなてんこ盛りズルすぎる。 『合唱 岬洋介の帰還』中山七里 幼稚園で幼児らを惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した“平成最悪の凶悪犯"仙街不比等。彼の担当検事になった天生は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意…

『普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる』佐久間宣行

開始数ヶ月聴いてなかったことが本当に悔しい。 『普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる~佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)2019-2021~』佐久間宣行 2019年3月、テレビ東京のプロデューサー・佐久間宣行が、深夜のラジオ番組『オールナイト…

『発注いただきました!』朝井リョウ

力見せつけられた。 『発注いただきました!』朝井リョウ 『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから十年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物…

『ひと』小野寺史宜

確信に変わった一冊。 『ひと』小野寺史宜 たった一人になった。でも、ひとりきりじゃなかった。両親を亡くし、大学をやめた二十歳の秋。見えなくなった未来に光が射したのは、コロッケを一個、譲った時だった――。激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!(…

『52ヘルツのクジラたち』町田その子

遅ればせながらももちろんこれも良かった。 『52ヘルツのクジラたち』町田その子 「わたしは、あんたの誰にも届かない52ヘルツの声を聴くよ」自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏…

 『スモールワールズ』一穂ミチ

新たな世界と出会えた気がする。 『スモールワールズ』一穂ミチ 夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うこ…

『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』町田その子

鮮烈だった。 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』町田その子 思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋。そしてともには生きられなかったあの人のこと――。 大胆な仕掛けを選考委員の三浦しをん氏辻村深月氏両名に絶賛されたR-18文学賞大賞受 賞のデ…

『バッテリー』あさのあつこ

面白すぎて速攻シリーズ読破。 『バッテリー』シリーズ あさのあつこ 「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才…

『正欲』朝井リョウ

もうあとには引けない。 『正欲』朝井リョウ あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づいた女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱…

『デートクレンジング』柚木麻子

アイドル小説って無条件に惹かれるよね。 『デートクレンジング』柚木麻子 「私にはもう時間がないの」 女を焦らせる見えない時計を壊してしまえたらいいのに。 喫茶店で働く佐知子には、アイドルグループ「デートクレンジング」のマネージャーをする実花と…

『毒島刑事最後の事件』中山七里

この中毒性と快感を待っていた。 『毒島刑事最後の事件』中山七里 刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。一を話せば二十を返す饒舌で、仲間内でも煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。…

『エンド・オブ・ライフ』佐々涼子

これも一生本棚入り。 『エンド・オブ・ライフ』佐々涼子 「死ぬ前に家族と潮干狩りに行きたい…」患者の最期の望みを献身的に叶えていく医師と看護師たち。最期を迎える人と、そこに寄り添う人たちの姿を通して、終末期のあり方を考えるノンフィクション。(…

『臨床の砦』夏川草介

一口に面白いとは言えないけれども。 『臨床の砦』夏川草介 緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作。「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見え…

『春、戻る』瀬尾まいこ

じんわり大切なことを教えてくれる。 『春、戻る』瀬尾まいこ 結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。どこか憎めない空気を持つその“おにいさん”は、結婚相手が実家で営む和…

『9月9日9時9分』一木けい

この全部が爽やかに終わらない読後感が癖になる。 『9月9日9時9分』一木けい 愛される快感と、「人」を想う難しさ――。バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、日本の生活に馴染むことができないでいた。そんななか、高校の渡り廊下で見つけた先輩に…

『国道食堂 1st season』小路幸也

やっぱこの人の作品はかけがえのない読書体験。 『国道食堂 1st season』小路幸也 お店の中にプロレスのリング?ちょっと田舎にあるけれど何を食べても美味しい食堂“ルート517”。そんな、ちょっと変わった店に通う人々の様々なドラマ。(Amazonより) 田舎の…