2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『一汁一菜でよいという提案』土井善晴

『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 日常の食事は、ご飯と具だくさんの味噌汁で充分。あれば漬物を添えましょう。無理のない生活のリズムを作り、心身ともに健康であるために「一汁一菜」という生き方をはじめてみませんか――。料理研究家・土井善晴による…

『妻はサバイバー』永田豊隆

壮絶な闘いの記録に圧倒された。 『妻はサバイバー』永田豊隆 妻に異変が起きたのは、結婚4年目、彼女が29歳の時だった。摂食障害、アルコール依存症……。介護と仕事、その両立に悩み続けた20年近くにわたる自らの体験を、貧困ジャーナリズム賞受賞歴もある朝…

『新!店長がバカすぎて』早見和真

帯通り、続編でこれほどまでの期待以上の面白さがあるとは。 『新!店長がバカすぎて』早見和真 宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。しかし京…

『ニューヨークの魔法の約束』岡田光世

シリーズ7作目。 『ニューヨークの魔法の約束』岡田光世 あの日、守れなかった約束。口にすら出せなかった約束。やっと果たせた、涙の約束。後悔や叶わなかったこともある。そのすべてが大切な宝物。お節介で厚かましくて、憎めないニューヨーカーたちが、大…

『レジデンス』小野寺史宜

『レジデンス』小野寺史宜湾岸に住む4人の主人公たちの交錯するある夏の3日間。 学校では成績優秀な反面、夜な夜なひったくりを行っている中学生・望。望の小学生の時の同級生で夜は自転車泥棒に暴行を働いている弓矢とその異母兄・充也。就職活動前に事故に…

『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2 』宮口幸治

”頑張れないからこそ支援しないといけない” 支援したくないような人こそ実は支援の対象である。 『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2 』宮口幸治 「頑張る人を応援します」。世間ではそんなメッセージがよく流されるが、実は「どう…

『ミーツ・ザ・ワールド』金原ひとみ

著者の作品の中でも特に好きだった。というか読むタイミングが良かった。 『ミーツ・ザ・ワールド』金原ひとみ 死にたいキャバ嬢×推したい腐女子焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の由嘉里。人生二度目の合コン帰り、酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、…

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子

読んでよかったと心底思えた。 『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子 第167回芥川賞受賞!「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守…

2022年振り返りと2023年所信表明

あけましておめでとうございます。 毎年恒例のやつです。 去年はこんな感じ。 sunmontoc.hatenablog.com 2022年振り返り ①夜の時間を自分に使う 思い返すとなんて抽象的な目標。達成できたのかどうかイマイチ確認できない。 でもやっぱり以前より映画や配信…

『ぼくらは、まだ少し期待している』木地雅映子

新感覚な読み心地だった。 『ぼくらは、まだ少し期待している』木地雅映子 町田そのこ氏、おすすめ!「自分を誰かに明け渡さない。それが、誰かを救うことにもなるのだ」札幌の進学校に通う土橋輝明は、数学と生物が得意な高校3年生。同学年の特進クラス国…

『夜のかくれんぼ』星新一

2023年読書初め。 『夜のかくれんぼ』星新一 宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起るこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っこむ摩訶不思議…