『アシンメトリー』飛鳥井千砂
思ってた以上に面白かった。
『アシンメトリー』飛鳥井千砂
結婚したい女。自由を選びたい女。結婚という形を選んだ男。好きな人と結婚したい男。非対称な男女4人の結婚と恋愛を描いた、長編恋愛小説。(Amazonより)
もっと結構甘い感じかと思ったらなかなかリアルだった。それぞれが抱えている問題や悩みがアラサー付近の人たちには共感まではいかないけど有りえてもおかしくないことだったから没頭しやすかった。
各々が自分視点の正しさの物差しを持っている反面、各々が少し狂っていて歪な形で隣り合っているというか支え合っている。でもその歪さこそがむしろ現実に近い気がして、常に正しい人なんているわけないよなと思った。
自分を貫き通すだけではなく、どこで割り切ったり踏ん切りつけたり、視点を変えたり妥協点を見つけるかってことも、折れる美学みたいなものも人生の中では大事だなと考えさせてくれた。
予想以上に読み応えがあって面白かったです。
- 作者: 飛鳥井千砂
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: 文庫
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