『日ポン語ラップの美ー子ちゃん』服部昇大
メッチャ気になってたやつ。
『このマンガがすごい! comics 日ポン語ラップの美ー子ちゃん』服部昇大
同人誌として発行され、売り切れ続出!!!! 6代目『日ペンの美子ちゃん』公式作家によるセルフサンプリング日本語ラップガイド!
テレビ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系列)でおなじみ!
大ブームの日本語ラップを「どこかで見たことある絵……?」の女の子がおすすめしまくる、Twitterで話題の人気マンガを書籍化。
「いとうせいこう」や「スチャダラパー」「キングギドラ」などのレジェンドから、「creepy nuts」や「BAD HOP」「ちゃんみな」などの今ノッてるラッパーまで、
ドープなHIP HOPシーンを、6代目「日ペンの美子ちゃん」公式作家がセルフサンプリングしつつ徹底ガイド。
日本語ラップの名盤や歴史を、マニアックな小ネタをはさみつつ、近年のブームから入った初心者にもわかりやすく紹介します。(Amazonより)
以前からネットで漫画見かけて面白いなーと思ってたら単行本出てたので即購入。
冒頭から思ったのは、服装がツボ。めちゃくちゃ日本語ラップ愛がある。
内容は笑うし共感するし勉強になるしでギャグ要素以外にも読み応えかなりあり。
「マジでこういう誤解されてる!」ってのが盛りだくさん。そこへの回答が過剰なほど切れ味抜群。でもラッパーを神格化するわけではなくて、意味不明というか謎要素もそのままさらけ出してるところが共感持てる。
洋楽やクラシックの解説がイイ勉強になるし、楽曲のカテゴライズの仕方がわかりやすいしとっつき易い。
ただDragon Ashファンとしてはラッパ我リヤの件はブーム云々以前に必然なんじゃないかと。
日本語ラップ好きな人も初心者の人もサクサク読めると思う。
このマンガがすごい! comics 日ポン語ラップの美ー子ちゃん (このマンガがすごい!Comics)
- 作者: 服部昇大
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/09/25
- メディア: 単行本
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最近買った曲。
最近ダウンロードした曲が当たりばっか。
①『Alright (feat. Slim Boy & 唾奇)』 Leap-urge
LEAP - Alright feat.Slim Boy,唾奇
今年どハマりしてる唾奇は客演もハズレがないと思い、聴いてみたら唾奇だけじゃなくてLEAPもSlim Boyも良かった。恥ずかしながらStroll kidzを今まで知らなかったことを後悔。
酔いどれ雰囲気漂うトラックもめっちゃいいし、フックの揺らされ具合が最高。
個人的にはやっぱり最後の唾奇のバースに痺れた。
難しい言葉もスキルも使ってないように聴こえるのに、なんであんなに喰らうんだろう。
「リーヴァイス」とか「ティーシャツ」とかクセになる。
飾らず自分のダメさをさらけ出すのがカッコイイ。
②『Soda Water』 唾奇
唾奇 "Soda Water" (Music Video Short Ver.)
またしつこく唾奇。
そして現在最重要集団「Pitch Odd Mansion」企画の『 2 HORNS CITY #1 - MARS DINER - 』の一曲。
唾奇の良さは前述通り。特に2バース後半のフロウが特に好き。
フック歌ってる女の人もイイ。
Pitch Odd Mansion & MS Entertainment Presents "2 HORNS CITY #1 -MARS DINER-"
- アーティスト: ヴァリアス
- 出版社/メーカー: SMM itaku (music)
- 発売日: 2017/08/30
- メディア: CD
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③『Player's Anthem (feat. Sugbabe)』 RAU DEF-UNISEX
- アーティスト: RAU DEF,NAKKID,タイプライター&YMG,DJ TSUBASA a.k.a. JAM,YMG,Goichi,松川晃弥,PUNPEE,BACHLOGIC
- 出版社/メーカー: BULLMOOSE
- 発売日: 2017/09/27
- メディア: CD
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MV曲の『STARZ』よりこっちの方が好きだった。
もちろんRAU DEFもイイんだけど、やっぱPUNPEE。このサビはツボすぎる。
合ってるかわからないけど90年代JPOP的な要素も感じる。宇多田ヒカルみたいな。
更にPUNPEEの1stの期待値が上がった。
④『これ以外 feat. YZERR & Tiji Jojo』 BAD HOP-Mobb Life
BAD HOP / これ以外 feat. YZERR & Tiji Jojo (Official Video)
ぶっちゃけBAD HOPはイイとは思うんだけどそこまでどハマりしてなくて(Ocean Viewはめっちゃ好き)。
自分が年取ったせいか、三連というかトラップというかよくわからないけどそういう曲調や踏み方にハマってないからだとは思うんだけど。
でもこの曲は全体通して一聴きで好きになった。
YZERRのかすれつつけだるい感じのフロウがトラックとメッチャはまってる。あとTiji Jojoの高音が更に高くなるとこが個人的に好き。
あと何と言ってもこのMVがヤバい。初期のRIP SLYMEみたいな雰囲気なんだけど、哀愁が漂っているというか、メンバーのバックグラウンドがわかる感じが曲とめちゃくちゃ合ってる。
今年のHIPHOPはどんどん好きになる曲が出てくる。
『3652: 伊坂幸太郎エッセイ集』伊坂幸太郎
絶対面白いと思ったら絶対面白かった。
エッセイが得意ではありません―。自らはそう語る伊坂幸太郎がデビュー以来ぽつぽつと発表した106編のエッセイ。愛する小説、映画、音楽のこと。これまた苦手なスピーチのこと。憧れのヒーローのこと。趣味を語る中にも脈々と流れる伊坂的思考と、日常を鮮やかに切り取る文体。15年間の軌跡を辿った、初のエッセイ集。裏話満載のインタビュー脚注に加え、幻の掌編2編を収録。(Amazonより)
自分みたいな新参の伊坂幸太郎ファンでも、ものすごく面白かったから、好きな人はみんな読んだ方がいい。
エッセイは得意でないって語ってるけど、むしろエッセイをずっと読んでていたい。もっと書いて欲しい。
作者を読み始めた時は、作風がとっつきにくいかもと思ってたのに、どんどんハマっていく過程でこのエッセイ集を見つけて、「面白いに決まっている」と。
ちなみにとっつきにくいと思った作品が『PK』で、その理由が偶然にもエッセイの中で解消された。その意図を読み取りながらならもっと面白く読める気がする。
当たり前かもしれないけど、作者の作品にめっちゃ反映されているなと、再確認させてくれます。
あと、作者オススメの他の人の作品めっちゃ紹介してくれてるからどんどん漁る。
『四月になれば彼女は』
有名だけどあんまり知らなかった人。
『四月になれば彼女は』川村元気
4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と―。天空の鏡・ウユニ塩湖で書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか―。失った恋に翻弄される、12カ月がはじまる。(Amazonより)
冒頭の大学生らしい綺麗で儚い部分で、そういうラブストーリーなのかなと思ったら、途中から予想外にドロドロしてきて、でも最後はすごく綺麗にまとまっていて。
自分は恋愛経験とか、恋愛時の感情に対する共感能力が圧倒的に不足しているので、核心の核心までは理解出ていないのかもだけど。
各国を旅した時の風景が、日々の日常に収束していくところがスゴい好き。
同世代(アラサー)ぐらいの女性にはオススメだと思います。
『ユリゴコロ』
『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』と迷ってこっち観た。
『ユリゴコロ』
沼田まほかるの同名ミステリー小説を、「僕等がいた」の吉高由里子主演で実写映画化。「君に届け」「近キョリ恋愛」の熊澤尚人監督がメガホンをとり、「人間の死」を心の拠り所にして生きる悲しき殺人者の宿命と葛藤を、過去と現在を交錯させながら描く。亮介は余命わずかな父の書斎で1冊のノートを見つける。「ユリゴコロ」と書かれたそのノートには、ある殺人者の記憶が綴られていた。その内容が事実か創作か、そして自分の家族とどんな関係があるのか、亮介は様々な疑念を抱きながらも強烈にそのノートに惹きつけられていく。謎に包まれた殺人者・美紗子役を吉高、彼女と運命的な出会いをする洋介役を松山ケンイチ、ノートを発見しその秘密に迫る亮介役を松坂桃李がそれぞれ演じる。(映画.comより)
冒頭から、「あっ、これ観続けるのキツイかも…」と思わされた。
グロいではないし、エグいともなんか違って、うすら怖いというか、ホラー映画見てる感覚に近かったのかも。ミルク飲み人形を逆流させるシーンとか、幼児が白目剥くシーンとか…幼い狂気は怖すぎる。
評判通り、前半部分は主人公の人生というか性癖と言うか業的なものが強烈で(特にリストカットの音が完璧すぎる)、後半に向けてラブストーリーになるのかな?と思ってたら、断続的に起伏や不安にさせるシーンがあって、観てて全く飽きさせない。個人的にはこんな観心地珍しかった。
しかも、出演者全員演技が上手い。気が触れた松坂桃李最高。最近の個人的法則である、松坂桃李と岡田将生が出演している映画は割と面白いということがさらに強く証明された。あとリスカ友人、エンドロールで名前ないことに気付くまでは、前田敦子だと勘違いしてた。演技上手くなったなあと思っちゃった。
いよいよラストの盛り上がり部分は、単純な頭のせいで全く予想できていなかったので普通に驚いた。
子供のために躊躇なく殺人を犯す主人公も、最後の最後まで葛藤する子供も、すごく良かった。罪を償う、とかじゃなくて最後は主人公の「ユリゴコロ」が子供になったのかなーと。
個人的にはドンデン返しとかないのに、最後までダレないオススメの作品です。
『ザーッと降って、からりと晴れて』秦建日子
初めて読んだ人。
『ザーッと降って、からりと晴れて』秦建日子
リストラ直前の中年男、駆け出しのシナリオライター、離婚目前のキャリアウーマン、本命になれない30歳のOL―。一生懸命生きているけど、ちょっと不器用な人たちに起こる、小さな奇跡が連鎖して…感動の連作小説。(Amazonより)
最初は「ニューカレドニア」っていうテーマにした色んな短編集かなと思ってた。それでちょっとずつ登場人物もカブるっていう設定なのかなと。
でもそんなもんじゃなかった。色んな散らばり方してると思ってたけど、中心の軸はずっとブレてないっていうか、時代を経つつ螺旋階段を昇っているようっていうか。最後までの繋がりの回収の仕方が綺麗だし、読んでるときは大げさに書いてなくて意識しないから、再登場した時に割と驚く。
話の内容も、恋愛だけではなく、人生全体がメインで、全部がすっきり解決せず、苦さみたいなものを残しつつ短編が終わるので後を引く。
人生の酸いも甘いも経た後の物語で、さらっと読める大人も楽しめる作品。
『サーカスの夜に』小川糸
面白かったけども。
『サーカスの夜に』小川糸
両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日を迎え、憧れのサーカス団・レインボーサ ーカスに飛び込んだ。ハイヒールで綱の上を歩く元男性の美人綱渡り師、残り物をとびきり美味しい料理に変える名コック、空中ブランコで空を飛ぶ古参ペンギンと、個性豊かな団員達に囲まれて、体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく。不自由な世界で自由みちに生きるための、道標となる物語。(Amazonより)
読み易いし面白かったけども、前読んだ『ツバキ文具店』がめちゃくちゃ面白かっただけに物足りなさも。
この人の作風なんだろうけど、色んなエピソードに完全にピリオドを打つんではなくて、淡々と進んで行って、ただそれが期待していたよりも最後に収束というか大団円て感じにならなくて。面白いんだけどもう少し読みたかった。
でも時代背景とか舞台・環境が結構不思議なで、いつの時代の物語なのかがわかりづらいのが独特で良かった。そもそものサーカスについての知識があんまりないから、見世物小屋みたいな一面があるってことが新鮮だった。
作風自体は好きだからもっと漁ってみよう。