本を守ろうとする猫の話

マイマスター夏川草介の新作。

 

f:id:sunmontoc:20170804063900j:plain

『本を守ろうとする猫の話』夏川草介

 

お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしてきた。生活が一変したのは、祖父が突然亡くなってからだ。面識のなかった伯母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るため林太郎の力を借りたいのだという。
痛烈痛快! センス・オブ・ワンダーに満ちた夏川版『銀河鉄道の夜』!(amazonより)

 

この人の『神様のカルテ』は人生ベストに入るくらい好きだけど良くも悪くもそのシリーズだけなのかなと思ってたら思いっきり覆された。


神様のカルテで書かれてた『本を読む意味』を更に丁寧に深く書かれてて各章が読書する人にとっては他人事ではないテーマで、そしてその理想に対して最後に現実突きつけて、でもその現実に屈しない理想を表明する的なめちゃくちゃいい展開だった。ただあの本の擬人化が女性ってのが意外だった。

これもずっと本棚に入れてまた読み返したい。

読書好きな人にはかなり読んで欲しい作品。 「本には大きな力がある。けれどもそれは、あくまで本の力であって、お前の力ではない。」 

 

 

本を守ろうとする猫の話

本を守ろうとする猫の話