『5Gビジネス』亀井卓也

ひょんなことから学んでみた。

 

『5Gビジネス』亀井卓也

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Amazonより)

 

Apple Storeの初売りでiPhone11proを買おうと思ってたら、帰省中の兄ちゃんから「11は5Gに対応していないから今は買うべきじゃない。」と言われ、「確かに!」と思い。でも実際5Gってなんだかわかってないし、現実的な恩恵あるの?ってことで読んでみました。

 

ちょっとしか観てないけど、多分これオリラジのあっちゃんがYouTubeでの解説に使ってたやつだよね。


【経済】5Gで世界は変わる!インターネットが普及した時以上の変革が起きる〜前編〜


【経済】5Gで世界は変わる!〜後編〜 変革する未来を先取り

 

基本的には5Gではこんなことが可能になる。

①高速大容量通信:通信が早くなる。特に上り。

②超信頼・低遅延通信:信頼性が高く遅延が少ない。

③多数同時接続:大規模に存在する端末が同時に接続できる。

5Gは、展開を人口カバー率ではなくてエリアカバー率を基に行うので、人口にかかわらず、産業用途(需要)の可能性のあるエリアが優先される。

ただ個々の消費者としては、4Gで困ることは通信需要の面ではそれほどなくて、個人で5Gを求める理由は薄いらしい。

では通信の進化以外では、どんな変化があり恩恵を享受できるのか。

 

◎生活面
・介護

今後も高齢化に伴う需要が高まるけど労働力は不足していく。

そこでテレイグジスタンス(遠隔存在)によるロボットの操縦。介護者一人が動作を行うことによって、遠く離れた実際の介護現場でロボットを操作できる。

・買い物

キャッシュレスや電子マネーにと留まらず、店内への入場がタッチレスゲートでの認証

に変わり、レジでの支払い行為そのものがなくなる。

本人確認を顔認証で行ってしまうとプライバシーの観点から問題になるので、店内での動きの連続性を確保することによって認証する(アマゾン・ゴーの実例)。

・広告

DOOH:デジタル屋外広告。

短いスパンで広告設置場所周辺のリアルタイム情報をキャッチし、それに合わせた最適な広告を打ち出す。

 

◎ビジネス

・交通

MaaS:「現在地から目的地まで移動する」という目的に主眼を置いて、多様な移動手段を組み合わせた「モビリティサービス」を提供する。

多様化する交通手段とユーザーの需要を最適にマッチングする。

・通信業

B2B2X:通信事業者が裏方に回り、エンドユーザーとの間に入る「センターB事業者」が主役になる。

通信事業者はセンターBに「高速大容量かつ柔軟性の高いネットワーク」と「エンドユーザーへの深い理解」を提供する。

 

以上のようなメリットを踏まえ、5Gでの社会ってのは現在よく言われる「スマートシティ」から「ソサエティ5.0」ってのに変わるんだとか。名前は更に機械っぽいけど簡単に言うと「人間中心の社会づくり」らしく、

スマホウェアラブル端末による多種多様なデータを取得して

②AIによる様々なデータを説明変数として取扱い

③それによる状況予測やパーソナライズの精度向上

を目指すとのこと。そしてこの変化ってのは高齢化による安全な自動運転や遠隔医療などの需要や必要性がある地方が起点になっていく。

 また5G社会は本当の意味での「ユビキタス」が実現可能になる。家電(生活導線上のあらゆる端末)+5Gで接続されたAIがスマホを代替する時代が来るとのこと。そうなったらいつでもどこでも画面があって、自分のスマホと同じ役割をしてくれるのであれば、スマホを持ち歩く必要すらなくなるスマホがあれば何でもできる恩恵を受けている今、それすら必要なくなるってのは未来過ぎてなかなか想像できない。

 

しかしもちろん進化や利便性の向上にはリスクがつきもの。アルゴリズムやパーソナライズでのレコメンド、カメラでの認証など、共有化や周辺環境状況を踏まえた上での情報活用は便利だけど、プライバシー確保の問題が出てくる。

先述したアマゾン・ゴーの事例のように、プライバシー侵害のリスクがある情報を持たないシステムを作ったり、撮影した映像をエッジコンピューティングで処理し、個人を特定できるような情報は削除して、加工された統計情報のみをクラウドに集約するなどの対策を行う必要がある。

5Gは技術要件でも応用面でも上り通信が強化され、双方向通が信活性化する。消費者から発信するのは「パーソナルデータ」。これは個人情報だけではなく、個人を特定できないが個人に紐づくようなデータを含めたもの。5G+AI社会では、企業間でパーソナルデータ取得競争が激化し、あらゆるビジネスにおいて「スコアリング」(サービス提供側にとっての潜在顧客の価値の点数化)が行われる。消費者が自身のプライバシーの確保とパーソナルデータ提供の対価(金銭やポイント)を天秤にかけて、適宜判断する時代になる。

 また、単一のアルゴリズムで定義されたスコアリングに陥るのではなく、過大視しないっことが大切。

 

5Gは需要があるところから優先して展開されるので、特に地方自治体は5Gをいかに活用するか、そして更なる5G投資を呼び込み、5G環境で創出される産業を活性していくかを考えることが重要。それはつまりB2B2X型の成功モデルを早期に構築すること。そこではセンターB事業者が主役となってくる。企業は5G体験で得たインスピレーションを自社のビジネスでどう活用できるか、顧客にどのような新たな価値を提供できるかを見出すことが必要になる。言い換えると顧客に対するサービスの価値をどう高められるか、データ駆動型経営をいかに促進して経営効率を高められるか。

そこで主要となるのは、「XaaS」型のサブスクリプションサービスで、あるゆるモノがサービスとして提供されるようになる。顧客は資産を求めているのではなく、その資産を利用することで得られる価値や成果を求めている。

 

と、自分が復習するために雑然と書いてしまった。プライバシーが侵されまくるわけではないけど、パーソナルデータをどこまで提供するかの自己判断が必要になってくる。情報がひとつの自己資産だと更に意識する時代。あと、通信の快適さが5Gの魅力ではなく、そこから生まれるサービスの質の向上が本質なんだとわかった。自身の仕事・生活に取り入れられるものから意識・活用していきたい。

 

 

5Gビジネス (日経文庫)

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