『図書館戦争』有川浩

なんで今まで読んでなかったのかな。

 

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図書館戦争有川浩

2019年。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年。日本はメディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げていた。笠原郁は、図書特殊部隊に配属されるが……。(KADOKAWA特設サイトより

 

以前映画は観てて、「好きな話だけどSFじみてはいるな」と感じてたんだけど、物語の舞台である2019年が明後日に迫ってて、過激だと思っていた規制が今では現実味があって、良くも悪くもリアリティを増しているのが皮肉なことだなと。

 

大筋は把握していたから新たな発見とかはそんなになかったけど、絶妙なテンポの掛け合いや、良化委員会や教育委員会や警察との論理戦など文章ならではの良さを楽しめた。

 

格言のようにに感じることができる文章が多い中で、「選ぶべきものを選ぶときに選び方を躊躇する奴は口先だけだ」って言葉が刺さった。「とにかくやれ」って感じで。

 

焚書坑儒じゃないけど、忖度や(自主)規制が進んでいる現実世界とリンンクして、青臭さを持ち合わせながら純粋に守るべきものを守っている姿が、今だからこそ更に輝きを増す英雄像のように思えた。

 

2019年一年かけてシリーズ読んできます。