『蘇る変態』星野源

若林正恭に通じるものをしっかり感じる。

 

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『蘇る変態』星野源

“ものづくり地獄”の音楽制作、俳優業の舞台裏から、エロ妄想で乗り越えた闘病生活まで。突然の病に倒れ、死の淵から復活した著者の怒涛の3年間。(Amazonより)

 

『いのちの車窓から』は読んだことあったけど、これはそれ以前の話。

アーティストや役者との活躍や、新垣結衣との結婚など、どの角度から穿った見方をしても完璧な今のイメージが出来上がる前夜の物語。

 

読んでる最中から感じたのは、自分は星野源を甘く見ていたということ。

ぐるぐる悩みまくって、時には攻撃的になって、死の淵を感じて、その上でオナニーの話に終止して、これほどまでに清濁併せた激情を持ち合わせているとは思わなかった。

あと言わずもがな、文章がうまいし面白い。個人的にエッセイで一番笑ってしまうのは朝井リョウだけど、それに通じるものがあるし、花沢健吾のイラストも相まってか浅野いにお作品を読んでるような狂気さをどこか感じる。

 

オードリーの若林もそうだけど、悩んで卑屈になって螺旋を何周もしてきた人だからこそ響く言葉があった。

 

”犯罪以外で道を踏み外したと感じるおおかたのことは、踏み外したのではなく、自分が「真っすぐだと感じる道」と社会や環境が指し示す「真っすぐな道」がただ違うというだけだ。世間が「あんた曲がった考え方をしてるのね」と言う時は大抵、思考が曲がっているのではなく自分の中の「真っすぐの考え」が周りの「真っすぐの考え」とズレているだけなのだ。”

 

”生きた証や実感というものは、その人の外的行動の多さに比例するのではなく、胸の中にある心の振り子の振り幅の大きさに比例するのだと思う。”

 

「音楽を始めとするたくさんの要素をポップスに昇華している人」というなんとなくの外側のイメージだったけど、これから歌詞含め本人の感情やメッセージをしっかり感じながら曲を聴いてみたい。

 

 

 

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