『99の羊と20000の殺人』植田文博
今年読んだ中でNo. 1のエンタメかも。
『99の羊と20000の殺人』植田文博
知念実希人氏推薦、驚愕の医療小説!
凸凹コンビが奇病の謎を追う
どんでん返し医療ミステリー!
寝たきりで入院中の息子の病名を調べてほしい――。
副業で探偵業を営む新本慶一と佐々木綴の元に、依頼が舞い込んだ。
調査を始めると、奇妙な「連続病死事件」が発覚する。
その裏には、江戸時代から続く摩訶不思議な風習と奇病の存在が……。
衝撃の真実とは!?
第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作家の勝負作!!
著者初の文庫作品!
(『心臓のように大切な 原宿コープバビロニア』改題・改稿)
大好き知念実希人が絶賛していたので。なんでこんな最高な作品が文庫化されるまであまり知られていなかったんだろう。
どんどん増える情報量と場面、相まって加速していく展開、脳をフル回転して
夢中に楽しませてくれた。たくさんの文化背景や知識が絡み合っていて全く飽きがこない。
読む前には予想していなかった中々ハードな軸で、「うっ」てなる部分もあったけど、それ含め最後まで息をつかせてくれなかった。
そのハードな部分にほぼスポットを当ててしまうけど、終盤では犯人の、そして
主人公2人の、「他者への想い」を味わうことができる
ストーリー以外の主人公2人の背景がもっと知りたいので、この2人の物語を是非シリーズ化してほしい。
個人的には貴志祐介の『黒い家』と並ぶ背筋寒くなる系のオススメ作品です。