『罪の余白』芦沢央
今更原点。
『罪の余白』芦沢央
高校のベランダから転落した加奈の死を、父親の安藤は受け止められずにいた。娘はなぜ死んだのか。自分を責める日々を送る安藤の前に現れた、加奈のクラスメートの協力で、娘の悩みを知った安藤は。(Amazonより)
作者の近年の作品しか読んでなかったから初期の作品も手出しとこうと。
今のよりも、オチのうまさとか洗練さとかが足りない感じはしたけど、その分初期衝動というか荒いけど熱量が高くて、心理描写の濃さは流石だった。その分、早苗についてももっと掘り下げたエピソードも読んでみたかった。
大筋なんとなく予想はつくんだけど、仇との決着の仕方は想定外だったし、行動の動機・躊躇の根拠として心理学的な描写があるのが読んでて面白かった。
あと本筋には関係ないけど、元愛好家としてはアメスピの火の着けにくさの描写とかめっちゃリアルだった。
早苗が最後主人公宅に向かう理由も感情の高まりや奇跡とかではなく、彼女の特性によるものってところが一貫していて良かったし、そこからのラストの状況が生まれるってのも秀逸だった。
実写化してたのか。
『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』白田
一気読み。
『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』白田
この場を借りて、ひとつの告白をさせていただきます。
――府中三億円事件を計画、実行したのは私です。
今なお語り継がれる未解決事件、完全犯罪として成立している事件の全貌を、みなさんにお話しいたします。
1968年12月10日に東京都府中市で起きた『三億円事件』。
「その犯人は、私です。」
今年8月、突如インターネットサイトに投稿された小説によって、日本中が話題騒然となった。
あの日、何があったのか――。
昭和を代表する迷宮入り事件。
奇しくもちょうど50年目を迎える節目の今年、「小説家になろう」に投稿され、ネット騒然!
ランキング1位! 800万PV突破の話題作、緊急発売!!(Amazonより)
ブクログで話題になってて購入。
風呂入りながら読み始めたら一気に読めた。
もちろん色々突っ込みどころはあるんだろうし、作者の恋愛対象からどう思われたいかみたいな願望も投影されてるのかなって感じる部分もあるけど、エンタメというより青春小説として面白かった。
熱量が時代や環境と相まって一種の狂いを生むんだなということを感じられた。
今風には中二病・大二病って呼ばれるのかもしれないけど、熱量や野心だけで間違いかもしれないけど突っ走れることができるっていいなと。
あと作者の言い回しが飲み込みやすいしさらっと残るセリフが多いのも印象的だった。「思想にこそ共感は持ちませんでしたが、熱量には感化されていました」とか。
ある時代の無謀な若者の熱を純粋に楽しめます。
憧れのTシャツ買った
長年の憧れついに手に入れた。
BASIC MUSIC 愛のままに T-Shirts
XXL 3,240円
大好きな韻シストのMC・BASIのソロレーベル『BASIC MUSIC』のロゴTで、唾奇との楽曲『愛のままに』バージョン。
このロゴデザイン自体は昔からめちゃくちゃ好きで、『いつかグッズ買いたいなー』と思ってたけどタイミング逃してて、ちょうど年末に入荷告知見かけてポチった。
ライブ実際に行ったことない人の物販買ったの初めて。今年はBASIでも韻シストでもライブ行きたいなー。唾奇ももちろん観てみたい。
デザインは左胸にワンポイントでジャケットデザイン、背面に大きくレーベルロゴ。ロゴの色もクリーム系の色で激渋い。
そして両者のコラボ曲『愛のままに』は必聴。
BASI / 愛のままに feat.唾奇 (Official Music Video)
完全に2018年の顔曲。
唾奇がBASIの世界観にしっかり寄っているというか入ってるというか、いつものクズっぷり抑え目だけどしっかりカッコイイ。これだけメロディ歌う姿も珍しいのでは。
そしてBASIの安定の安定っぷり。これだけ黒さなしで「チル・メロウ」って言葉がぴったりなMCもいないのでは。「i・u」の踏み方めっちゃ好き。
しかもアホほど人気なのに7インチのみでしか発売してなく、飢餓感煽りまくってるのも憎い。何度YouTube観たことか。
Tシャツはバックボーンありきだと思ってるのでやっぱバンドTとかってカッコいい。今年は躊躇せずもっと色んなライブ行くぞ。
DJ RYOW『all green feat. 唾奇』【Music Video】
去年発表された曲で一番聴いた曲。クズかっこいいの極み。
BASI - Fallin' (Official Video)
『LOVEBUM』で一番好き。
韻シスト in-sist 「PARTY SIX」MV (from AL「CLASSIX」)
これ聴いた時これから一生追ってこうと思った。
初売でスウェット買った
今年は本以外も記事書くぞ。
古着屋ALL MY LOVINGの初売りでスウェット買いました。
※ここ2年くらい服の7割はここ。値段も良心的だしサイズもいいしツボな服多くてひたすらオススメ。
CHAMPION 90’s リバースウィーブスウェット
XXL 4,200円くらい(初売りで10%OFF)
説明不要のド定番。近年ほぼパーカー着て鬼重ね着してたけど、スタメンアウターが充実してきたので、クルーネックスウェットやフリース集め始めた。
最近アウターはミリタリー系が多くなってきてアースカラー中心なので、ビビットな色のインナーは使い勝手良い。
ボディカラーは紫で、差し色でロゴ・リブ・バインダーはエメラルドグリーン。
90年代のもので、多少褪せてるしシミもと所々あるけど、雰囲気重視色味抜群で気に入ってる。リブが配色になってるところや強調しすぎない刺繍ロゴもツボ。
リバースウィーブはXLでも割とタイトな場合が個人的にあるのでXXLありがたい。
夏以外は超法規的遊軍で活躍しそう。
(チャンピオン) Champion リバースウィーブクルーネックスウェットシャツ C5-U001 070 オックスフォードグレー S
- 出版社/メーカー: Hanes
- 発売日: 2017/05/18
- メディア: ウェア&シューズ
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『テレビ探偵』小路幸也
久しぶりのマイマスター。
『テレビ探偵』小路幸也
誰もがテレビに夢中だったあの頃、8時の時報と共にあいつらがやってくる!
1969年、人気絶頂のバンド「トレインズ」のボーヤ葛西靖之(チャコ)は、個性的なメンバーたちに振り回されていつも忙しい。ある日、楽屋で殺人未遂(?)事件が発生し--元気全開、昭和青春ミステリの開幕!(Amazonより)
作者の醍醐味である、テレビ・エンターテイメントへの敬意が存分に溢れた作品。
もちろんモデルはあのグループだけどあくまでフィクション。リアルタイムを知らない自分にとっては、どこまで本当のエッセンスが入っているのかウィキペディア叩きながら読むのも楽しかった。
ミステリーと言っても読後感としてはそこまで強くなく、古き良き昭和のテレビ界の雰囲気を味わうことが一番の魅力に感じた。もちろん美談だけではなく、どこか他人を思ったゆえの冷たさのようなものも感じる部分もありまたそこが良い。主人公の素直さも良いんだけどやっぱり周りのキャラが印象に残る。
あと何と言っても最終章では、ミステリー要素抜きで人の出会い旅立ちと物事への覚悟の大きさが描かれていてグッときた。
作者の好きなものを思いっきり詰め込んだような作品で楽しかった。
2018年振り返りと2019年所信表明
あけましておめでとうございます。
まずは去年の振り返り。
資格を取る
半分達成。宅建は試験日の都合で受けなかったけど、TOEICは3月に受けて785。まあそこそこ取れたのでOK。あとITパスポート試験合格。
今年こそ宅建取る。
生活に必要な勉強をして活用してみる
未達。てかなんだこの曖昧な目標。やっぱ分かりやすいはっきりしたやつ立てよう。
文章力を向上させる
2割程度。更新しない期間が多かったので、今年はペースが遅くなっても継続する。
読書の質を上げる
達成かな?結局127冊(月に10冊ペース)で読めたし、作者の幅も広げられた気がする。南海キャンディーズ山里亮太の『天才はあきらめた』とオードリー若林正恭の『ナナメの夕暮れ』を読めたことがかなり大きい。
貯金
未達。いやむしろ減った。。さすがに危機感持ち始めたので強制的な積立を10月頃から開始。
減量
未達。来年こそ。。でも定期的な運動をするようになった!夏頃からジョギング、秋から水泳。とりあえず現状週1回5km・500mペース。特に体重減るわけではないけどメンタル的に切り替えができるから良い。ほっとくと常に堕落し続ける性格なので。人生でこんなに走ってるの生まれて初めて。
迷わず買う
まあまあ達成。逆に「これ本当にいるか?」って冷めた目線でも見れるようにもなった。
減煙
大幅に超えて達成。むしろ禁煙成功した。7月から実家住まい宅内禁煙令を出され、そっからVAPEに変えて禁煙始めたら、予想以上に順調に続き、今ではVAPEも友達の一服に付き合うときか、飲み会のノリで吸う程度。吸わなくても全然平気。約10年間で喫煙は終えられそう。
仕事の仕方見直す
未達。年度変わってむしろ仕事増えて結局流れのままに忙殺。。11月くらいからまた同じように「これまずいな。」と思い始めたので全く成長できてない。でも禁煙のおかげでタバコ休憩なくなったから集中力と集中時間は上がった。
そして今年の目標
宅建合格
今年こそ。半年計画で計画的な学習を行う。あとは仕事の繁忙期?と試験日が被らないことを祈るだけ。
ブログ継続
一回書かなくなって放置するのではなくて、間隔が空いても良いから継続する。あと読書以外の記事もなるべく書けるようにしたい。
読書の質向上
量は減ったとしても、小説以外にもいろいろな本にアンテナ張って読んでいきたい。そして感想ちゃんと書く。
貯金
積立継続(できれば増額)&普通預金も必ずする。
減量&運動継続
現在82kg。やばい。78kgまで減らす。
あとジョギングと水泳を継続増加。色んな服着れるように。ジョギングについては10km走れるようになりたい。
仕事の意識改革
今の部署は長くても今年限りだと思うのでできる限りスッキリ来年度末を迎えられるようにする。忙しい時こそ喫緊の課題から目を逸らして違う仕事をやりがちなので、優先度・危機感を常に持ちながら後回しにせずこなしていきたい。
以上。基本的には去年できなかったことへの再トライ。
そして何よりも始めたことを継続して地盤を築くことに重点を置く。
今年は公私ともに決断する機会が増えそうなので、心身ともに自己管理をしっかり行って整った状態で年末・来年度末を迎えたい。
今年もよろしくお願いします。
【LIVE】所信表明演説〜talk about Spoken Words / 不可思議/wonderboy
『トラペジウム』高山一実
今年2冊目。坂道好きとして。
『トラペジウム』高山一実
乃木坂46から初の小説家デビュー!
現役トップアイドルが、アイドルを目指すある女の子の10年間を描いた感動の青春小説! (Amazonより)
好きな作者や作品の影響の違いもあるんだろうけど、最初はひねった表現や読んでて引っかかる描写が少し鼻に付く。というかなくても十分ストーリー楽しめる。
当然ながら平易な文章で没頭させることこそ難しいのだと再認識。
50P目くらいまでで予想してた割とベタそうな流れから、あれ?違うかな?そういう子もメンバーにしちゃうの?っていう予想してなかった展開にワクワクしてくる。
現役トップアイドルグループの一員が表現するオタクのリアリティさ。というかもちろんアイドルと作家で切り離して区別してるんだろうけどある種ぞくっとする表現もあって、途中からはひねった表現もスムーズに入ってきて没頭できた。
「飴と鞭の食べられる方」とか単純に上手いなーと思った。
だからこそその分もっとそれぞれのストーリーや主人公自身の葛藤なんかをもっと読んでみたかったかも。アイドルを目指すこと、アイドルとして振る舞うことの妙なリアリティさをもっと楽しみたかった。
多分実写化する気がするのでそれはそれで面白そう。
アイドルを目指す物語としては朝井リョウの『武道館』もめちゃくちゃ面白いです。